前回の明るくなる系に続き、今回は暗くなる系を調べてみます。
素材
重ね結果
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比較(暗) | 乗算 | 焼き込みカラー |
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焼き込みカラー(クラッシック) | 焼き込みリニア | カラー比較(暗) |
比較(暗)
RGBの3つの値を比較し、暗い方(数値の低い方)を選ぶ
前回の比較(明)の逆バージョン
キノピオの色がそのまま残っている場合は、RGBの3つが全て背景の数値に負けている場合
どちらの色でもない場合は、2勝1敗などのとき
<処理例1> 1勝2敗パターン
RGB(143、 50、 17) ■■■
RGB( 50、122、 19) ■■■
======↓結果↓============
RGB( 50、 50、 17) ■■■
<処理例2> 全勝パターン
RGB(143、 50、 17) ■■■
RGB(150、122、 19) ■■■
======↓結果↓============
RGB(143、 50、 17) ■■■
乗算
暗くしたいときに一番よく使うモード
加算と対をなすモードと思いがちだが、どちらかというとスクリーンの逆バージョン
重ね素材と背景の両方が真っ黒 RGB(0、0、0)でない限り、真っ黒にはならないので使い勝手が良い
計算式も単純
<背景をA、重ね素材をBとした場合の式>
乗算処理結果=A×B
前回と同じで、RGBの255を1とすると分かりやすい。
AもBも0以上1以下なので、絶対に結果の値は低くなるし、
どちらかが0なら、絶対に結果は0だと分かる。
<処理例> 1勝2敗パターン
RGB(143、100、 17) ■■■
RGB(240、 5、 19) ■■■
======↓結果↓============
RGB(135、 2、 1) ■■■
100÷255≒0.392
5÷255≒0.0196
結果=0.392×0.0196
結果=0.00770.0077×255=1.9635≒2
焼き込みカラー
覆い焼きカラーの逆バージョン
覆い焼きカラーは背景が明るければ明るくする効果(大)、背景が暗ければ明るくする効果(小)があった。この効果により背景の明暗の差がより強調され、コントラストが高い処理結果が生まれる。
焼き込みカラーは背景が暗ければ暗くする効果(大)、背景が明るければ暗くする効果(小)になる。
このモードもRGBの最大値を1として考える。
<背景をA、重ね素材をBとした場合の式>
焼き込みカラー処理結果=1-{(1-A)÷B}
覆い焼きカラーより分かりにくい式だが、基本的に覆い焼きカラーの逆と覚えておけばよさそう。
下記の処理例を見ると、重ね素材の暗くする効果をより発揮するには、背景素材の明暗がとても重要なのが分かる。同じ重ね素材の値でも、Rは15しか下がっていないが、Gは50以上も値が下がっている。この差がコントラストを生み出す。
RBGが0側にカンストするには式の{(1-A)÷B}の部分が1より大きければよい。
つまり、背景の値を逆転させたもの(1-B)が、重ね素材より大きければ値は1以上なので、結果が0側にカンストするといえる。処理例のGで言えば、200の逆は55で、55は背景の50より大きいから、値はカンストすると暗算で分かる。ここを抑えておけば、実際使うときも黒トビ?を防げるかも。
<処理例>
RGB(200、200、200) ■■■ 重ね素材
RGB(200、 50、125) ■■■ 背景
======↓結果↓============
RGB(185、 0、 89) ■■■
200÷255≒0.784
200÷255≒0.784
結果=1-{(1-0.784)÷0.784}
結果=1-{0.216÷0.784}
結果=1-0.276
結果=0.724
0.724×255≒185
焼き込みカラー(クラッシック)
焼き込みリニア

加算の逆バージョンという感じ。乗算より暗くなる。
乗算では黒トビ?RGB(0.0.0)しない部分が真っ黒になる。
実際の作業では、じゃあ安定感のある乗算でいいよね、となることが多そう。
<背景をA、重ね素材をBとした場合の式>
焼き込みリニア処理結果=1-{(1-A)+(1-B)}
各素材を反転させたものを加算し、それをさらに反転させる形になる。
もう少し分かりやすくすると、結果=A+B-1となるので、加算(上限なし)した後に1を引いた値になると覚えた方がよさそう。
当然、A+Bの値が1より小さければ、値は0になってしまう。
<処理例>
RGB(110、225、208) ■■■
RGB(129、227、 87) ■■■
======↓結果↓============
RGB( 0、197、 40) ■■■
結果=225+227ー255
結果=452ー255
結果=197
カラー比較(暗)
.png?resize=300%2C254&ssl=1)
比較(暗)の場合はRGBの3つの値の小さい方を選択していくが、
カラー比較(暗)はRBGの合計値{RGB(30、100、11)なら30+100+11で141}の小さい方が選ばれるので、重ね素材か背景のどちらかの色が必ず結果として出る。
カラー比較(明)の逆ですね。
<処理例>
RGB(143、 50、 17) ■■■ 合計210
RGB( 50、122、 19) ■■■ 合計191
======↓結果↓============
RGB( 50、122、 19) ■■■
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